中兵庫信用金庫について

リスク管理体制

より信頼していただくための経営体制の確立を目指して。

〈なかしん〉は、地域の金融機関であり、地域の一員としてお客さまとの信頼ときずなを深めることが大切であると考えています。そして、そのためには資産の健全性を高めていくことが何よりも重要であると認識し、最重要課題として取り組んでいます。
また、コンプライアンス(法令遵守)体制の充実にも努め、より信頼していただける経営体制の確立を めざしています。

リスク管理の体制

 金融機関を取り巻くリスクはますます高度化、複雑化している今日において、資産の健全性を保ちつつ、さまざまなリスクを適正にコントロールしていくことが、より一層重要となってきました。当金庫は、内部管理体制の強化を重要な経営課題と位置づけ、リスク管理委員会が総合的なリスク管理を行っています。それぞれの業務分野におけるリスクについては、下記のとおり自己責任体制に立脚した管理体制の充実を図っています。

■信用リスク
 当金庫では、地域金融機関の社会的責任を自覚し、独自の審査基準にもとづいた与信業務を行っています。融資にあたっては、財務分析システムなどを利用して総合的で科学的な審査を行う一方、特定の業種に偏らないようバランスにも留意しています。組織面では、審査部門を独立させて、審査機能の充実を図っています。研修体制では、職員に対して審査部でのOJT(職場内教育)、集合研修などを実施し、職員の融資業務能力の充実を図るとともに、休日を利用した土曜講座(法務・財務)などを開設して職員の自己啓発を促進しています。また、余裕資金運用においても、安全性の確保を第一と考え、各種金融商品の格付機関の格付を十分考慮して、投資対象を選定しています。
■市場リスク・流動性リスク
 金利変動リスク(金利の変動によって収益が不安定になること)、価格変動リスク(株式や債券の価格が変動することで将来の収益が変動すること)資金繰りリスク、市場流動性リスクなど諸リスクの管理のために、ALM(資産負債総合管理)を推進しています。具体的には、専務理事(ただし、専務理事不在の場合は理事長が任命により)を中心に関係役員を構成員として、ALM関係諸会議(ALM委員会、ALM金利検討会議、ALM作業部会)を開催し、金利予測、収益シミュレーション、リスク分析を通じて金融環境の変化に対応できるよう、ALM管理手法の向上に努めています。また、有価証券(債券、株式等)運用については、目先の売買益を追うことなく、バランス良く、安定的な収益確保に努めています。また、資金運用管理規定を制定して、厳格に資金運用管理を行っています。
■事務リスク
 取扱い商品の多様化やお客様とのお取引の増加にともない、事務面でのリスクも増加しています。こうした事務リスクを回避し、事故の発生を未然に防止するため、当金庫では監査・事務指導を強化し、堅固な事務管理体制の構築に努めるとともに、コンピュータ処理を中心とした業務の機械化を進めています。また、日常業務においても、システム面・手続き面でのチェック機能を充実させるとともに、職員教育の強化にも努めています。事務指導体制としては、事務管理部指導管理課を設置し、集合研修などを実施して職務教育の強化を図るとともに、各営業店に直接出向いて、正確・迅速な事務処理手続きの徹底を指導しています。また、監査体制としては、監査室を組織上独立した機関として設置し、すべての営業店及び本部に対して、1年に1回以上の頻度で監査室が立入り監査を行い、業務全般にわたって厳正な監査を実施して、事務ミスによる事故の発生防止を図っています。一方営業店おいても定期的に内部自主検査を実施し事務管理の徹底を図っています。
■システムリスク
 システムリスクとは、コンピュータシステムのダウンまたは誤作動等、システムの不備に伴い損失を被るリスクのことです。当金庫では、一般社団法人しんきん共同センターに加盟しており、主要なコンピュータシステムは全て同共同センターのシステムを利用しています。また、システムの管理体制については、相互牽制機能が働くよう体制の整備を行うと共に、重要なデータファイル、プログラムの破損、障害等対応のため、常にバックアップを取得しておく等リスク管理の徹底に努めています。

法令遵守の体制

 当金庫は、高い企業論理に従って透明で公正な事業活動を行うべく、コンプライアンス遵守への積極的取り組みを行っています。具体的には、企業倫理が社会の秩序を維持し、安定を確保し、繁栄をもたらすために不可欠なものであるという観点から、「中兵庫信用金庫倫理綱領」を平成11年10月1日に制定し、コンプライアンスを実現するための具体的な手引書として、コンプライアンス・マニュアルを同時に制定しました。また、コンプライアンスを全役職員が日常具体的に推進していくためのコンプライアンス・プログラムを策定し、当金庫のコンプライアンス体制や研修体制、そしてモニタニング体制や報告体制等について全役職員へ徹底を図りました。
 次に、運営面においては、理事長を委員長とし常勤役員を委員とする「コンプライアンス委員会」を設置しました。そしてその下部組織として、本部各部、営業店におけるコンプライアンスの徹底、指導及びコンプライアンスに関する情報を一元管理するため全部店にコンプライアンス部会を設け、各部店の長をコンプライアンス責任者として任命しました。
 このように、当金庫では全役職員が、地域金融機関の社会的責任や企業倫理のあり方を学習し、皆さまから親しまれ、信頼される信用金庫を目指して日々努力しています。